校長室から

親切のバトン~2学期終業式での話

2020年12月25日 16時41分
子どもたちへのお話

 86日間といういつもより少し長めの2学期も今日で終わろうとしています。2学期は「自分たちで」をキーワードに様々な取組を行いました。運動会やファミリーウォークラリーでは、高学年を中心にどんな行事にするかを自分たちで考え、先生たちの力を借りずに自分たちだけで行動することができました。自分たちだけでやり遂げるたびに、自分で自分のことを今まで以上に好きになった子、「ぼくは(私は)きっとやれる」と自信がついた子も多かったのではないでしょうか。私は、みんなのこういった行動を見るたびに、みんなへの信頼と期待がますます高まっていきました。

 さて、3学期は「みんなのために」をキーワードに、1年間のまとめをしていきたいと考えています。先日、新聞の夕刊のコラムに素敵なお話が紹介されていました。「親切のバトン」という内容のお話です。筆者がかつて住んでいた外国で、財布を無くした。そんなときに、「拾った財布にあなたの名前が入っていた、心当たりがありましたら連絡ください」とのメールが入る。翌日、待ち合わせの場所に若い女性が現れた。財布の中身が落とした時と変わっていないことに驚き、拾ってくれたお礼を伝えたら、「あなたが、私の国に来て良かったと思ってくれたら、私も幸せ」というその返事にまた驚いたというのです。筆者は安堵と感謝の気持ちでいっぱいになったと同時に、受け取った親切を今度は私が誰かに渡していこう、小さな親切をつないでいこうと思ったということです。

 例えば、高学年がしてあげた「小さな親切」は、低学年の子の心に「向笠小の子どもで良かった」「私もあんなふうに誰かに親切にしてあげよう」と思わせることでしょうし、そう感じた低学年の子が友達や地域の人に小さな親切をつないでいけば、「みんなのため」になっていきます。3学期はぜひ、そんな「親切のバトン」を順につないでいけるといいなと思っています。

 では、10日間のいい冬休みを過ごしてください。そして、1月5日には全員そろって笑顔を見せてください。

 これで私のお話は以上とさせていただきますが、ここで皆さんに紹介したいことがあります。先日、日本三曲協会というところから、日本の伝統文化を子どもたちに感じてほしいということで、箏を一面いただきました。ここで、弾いていただき、みんなで箏の音色を楽しみましょう。(この時の様子は、後日、トップページに画像を載せておきます。)