校長室から

学校評価(中間)アンケート結果から感じること(校長室から)

2020年7月30日 17時51分
保護者向けの話

 学校評価(中間)アンケートにご協力いただき、ありがとうございました。向笠小の教育に大きな期待を寄せていただいていることが分かり、身の引き締まる思いをしました。詳細につきましては、後日お知らせすることとして、アンケート結果から私が強く感じたことのみ書かせていただきます。

 私は、職員に対して「すべては子ども理解から始まること、そして学ぶことや学びの場である学校が楽しいことが基本である」と常に言い続けてきました。「子どもたちは、学校が楽しいと思っている」では、子どもは約94%、保護者は約97%が肯定的な回答をしています。さらに、「向笠小の教師は、子どものことを理解して指導にあたっている」では、子ども・保護者ともに約96%が肯定的な回答をしています。これらを見ると、ホッと一安心というところですが、逆に数パーセントの子どもは、学校が楽しいと感じておらず、理解されていると感じられないということです。これら一人ひとりの子どもの気持ちにさらに寄り添う必要も強く感じます。


 文章記述する意見欄には、「補充・発展学習」に関して実に多くの方に意見を寄せていただきました。保護者の皆様に高い関心を持っていただいていることも分かり嬉しく感じました。
 この時間を本年度から日課表に位置付けた思いは、「日課表の工夫 その3「補充・発展学習の時間」について」(校長室から)の中で述べたとおりです。ここに書いた思いは今も全く変わりはありません。ただし今年度始めたばかりの取組ですので、今後も試行錯誤しながら子どもたちにとってさらに実りある時間に育てていきたいと考えています。

 中には「やりたいと思う子が好きなことをただ楽しんでいるいるだけではないのか」「新型コロナウイルス感染症の影響で不足した時間数を補う時間ではないのか」といった意見もありました。


 まず、この時間は、新型コロナウイルス感染症とはまったく関連のないものであり、来年度以降も充実発展させていきたい取組の一つであるということはご理解いただきたいと思います。さらに全員参加ではないので、授業時数としてのカウントもしないということになります。


 さらに、子どもの自主性に任せ、やりたい子が残るというやり方について今後も継続したいとも思っています。「やりたくもないのに残される」「勉強させられる」などと受け身な気持ちで参加しても効果は得られないと考えているからです。これまでの取組を見ても、ホームページでお伝えしている通り、授業とはまた違った学習への取組の様子が見られているのも確かです。


 ただし、さらに「精度を高める」ことは必要だと強く感じているのも確かです。「補充・発展学習」は、あくまで各教科等の授業と深く関連しているものです。授業の振り返りを行う中で、一人ひとりの子どもが、何が分かって何が分からなかったのかを、自分自身で認識できることが大事なのです(このことは、新学習指導要領でも強く求められていることです)。それが分かれば、「ここが分からなかったから、今度の補充・発展学習のときに先生に聞いてみよう(補充)」「授業で学習したことをもっと深く調べてみたくなったから、今度の補充・発展学習のときに調べてみよう(発展)」と新たなめあてがもてるようになるはずです。こういった「振り返り」⇒「自分を見つめる」⇒「新たなめあてを持つ」の思考の流れができるようになることを「精度を高める」といったのです。これだけのことを子どもができるようになるには、もう少し時間が必要です。温かく見守っていただけると嬉しいです。


 なお、学校全体としての方向性は以上となりますが、実際に各学年でどのような内容を学習するのかといったことについては、各学級担任と学級の子どもたちとのやり取りの中で決められるものです。2学期以降は、学年だよりに「補充・発展学習」における各学級担任としての思いや取組内容についても掲載する予定ですので、そちらをご覧いただき、ご意見などいただければありがたいです。