校長室から

学年の枠を超えた「運動会」のあり方を考える(校長室から)

2020年7月10日 11時18分
保護者向けの話

1 はじめに
 これまでもお伝えしている通り、今年度は「異学年交流(ファミリー活動)」を学校経営の柱の一つとしています。日課表に「ファミリータイム」を週2回設定したこと、ピアサポート講習会もファミリーグループで行ったことなど様々な取組を進めています。(本音を言えば、2学期から給食もファミリーグループでと考えておりましたが、感染症対策のため目途が立たず忸怩たる思いをしています)
 大きな行事も異学年交流の重要な機会ととらえています。当日だけでなく、企画運営の段階から異学年でのかかわりを深めることで、低学年は高学年をロールモデルとして憧れを抱き、高学年は低学年から認められ自己肯定感を高められることを期待しています。
 運動会についていえば、感染症対策の一環で休校措置を講じたことから、5月から10月24日(土)へと実施日を変更しました。平成18年度までは秋に運動会を実施していましたので、春から秋への移動は14年ぶりということになります。
 春の実施であれば、運動会をきっかけに異学年の子ども同士の仲が深まることを目的にするのですが、秋に移動したということで、運動会の目的もこれまでの異学年交流の取組の成果を保護者や地域の方々にお見せすることにシフトチェンジすることになります。

2 今年度の主な取組について
 種目や日程等詳細については後日職員会議でつめていきますが、大きな方向性については概ね以下のように考えています。
(1) プロジェクトチームの編成
 1年生から6年生までの代表児童を募り、プロジェクトチームを編成する予定です。本チームにおいてファミリー種目を3種目程度決めていきます。種目を決めた後も、全校児童への周知、練習、当日の進行等も本チームの子どもたちにお任せします。子どもたち自身で運動会という一大行事を作り上げる喜びを味わってほしいと考えています。
(2) 紅白対抗からファミリー対抗へ
 ファミリーグループで作戦を立て、練習を重ね、お互いに応援する・・そうすることでグループでのまとまりが高まることを期待しています。運動会でのモチベーションを高めることの一つに「得点」があると考えます。今年度は、紅白対抗からファミリー対抗にすることで、「得点を上げるためにどうすればよいか」とより話し合いも進むのではないかと考えています。
(3) ひるがえれ!夢ファミリー旗について
 この種目は、平成3年度から約30年間、運動会での縦割り種目として行われてきました。しかし、本種目は地面にくぎを打ちつけることや高い棒の上に旗を取り付けるなど安全上のリスクがあること、当日は一人ひとりの子どもが活躍する時間は限られ見ているだけの場面も多いこと、上記のとおり今年度は企画運営の段階からファミリーでの活動を行うこと などの理由から、「ひるがえれ!夢ファミリー旗」は実施しないということにします。ただし、何度も申し上げるように、方法は変更しても「異学年での交流の機会充実」という目的はこれまで以上に達成できるものと考えております。

<昨年度の「ひるがえれ!夢ファミリー旗」の様子>

3 おわりに
 10月実施ということで、昨年度より熱中症のリスクは減るのかもしれませんが、一方で新型コロナウイルス感染症への対策は十分に講じていく必要があります。今後、参観の仕方や種目等への参加の仕方など保護者や地域の皆様にお願いをしていくこともあろうかと思いますが、何卒ご協力をよろしくお願いいたします。