校長室から

みんなに期待する姿「自分から」~会礼での話

2020年6月15日 14時13分
子どもたちへのお話

 皆さんにお話しするのは始業式以来ということになります。5月18日以降の準備週間から約1か月間登校したことになりますが、概ね元気に活動できているのではと感じています。
 始業式の際に、1学期にみんなに期待する姿としてキーワードを挙げました。覚えていますか?「自分から」という言葉です。自分から先生や友達に挨拶したり声を掛けたりする、授業中自分から発表したり、困っている人がいたら自分から手を差し伸べたりするなど勇気を出して行動に表してほしいと話をしました。

 この1ヶ月間で、私は多くの「自分から」の姿を目にしました、今日はそのいくつかを紹介します。朝、いつものように校門の前で立っていると4年生の男の子がものすごい勢いで私の方に走ってくるのです。ハアハア言った後、「同じ登校班の子が転んだ拍子に防犯ブザーが止まらなくなっちゃって困っています。助けてあげてください。」と教えてくれたのです。
 もう一つあります。運動場の隅で6年生の体育の授業を見ていた時のことです。その時はグループに分かれてリレーをやっていました。みんな、すごい応援をしていて走っている子もみんな真剣そのもので、見ている私も引き込まれるほどでした。すると、ある子が他の子の足に引っ掛かり転んでしまいました。するとトラックの反対側にいた女の子がその子に向かってすごい勢いで駆け寄っていき、何やら声を掛け、手を差し伸べ一緒にゴールまで走ったのです。この2つの事例とも、自分のことでもないのに、仮に放っておいても損することはないだろうに、まさに自分事としてとっさに行動するその姿がとても格好良く思えました。そして「本当の優しさとはこういうことだな」と改めて思いました。

 さて、少し話を変えます。もしも授業が始まろうとする時刻になっても先生が来なかったら、皆さんのクラスではどうしますか?ある日、校長室から運動場を眺めていると、「みんな早く並ぼうよ。先生、来ちゃうよ。」と誰かが声をかけ、その声に従って先生が来る前に整列して体操している学級がありました。「すごいな。何年生かな。」と目をこらすと2年生でした。低学年でも「自分から」行動することができることを証明する出来事でした。
 
 最後に、先日、計画委員会の6年生が「スローガンが決まりました」と言って自分たちで作った新聞を持ってきてくれました。スローガンは「自分から 自分たちで みんなのために 最後までやり抜こう」とのことでした。みんながどんなことを「やりたい」って言ってくれるのか、楽しみに待っています。応援する準備はできていますよ。

 新聞やテレビを見ると、休校の影響で、運動会などの行事も中止するとか、いろいろな実験や体験を行う時間もとれないといった学校もあるようです。しかし向笠小はそういったことをなくしません。学ぶことの楽しさやいろんな人とかかわることの喜びを味わえてこその学校だと思っていますから。ぜひ、一緒に心から楽しいと思える学校にしていきましょう。以上でお話を終わります。