校長室から

新任校長研修に参加して感じたことを中心に(夕会で職員に話したこと)

2019年10月4日 08時47分
教師向けの話

 先日、新任校長研修に参加させていただきました。その中で、私が感じたことを、夕会の中で職員にお話ししました。ここでは、概要をお知らせします。

1 「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン」から

(1) 来年度から、上記ガイドラインが施行されます。これによると、勤務時間の上限を①月45時間以内・年間360時間以内 ②予見することができない業務量の大幅な増加がある場合(学校事故対応、いじめや学級崩壊等重大事案など)は月100時間未満・年間720時間以下 ③複数月平均80時間以下 ④月45時間を超えるのは6月まで となっています。

(2) 子ども一人一人にじっくりかかわるための心身の余裕を生み出すために、超過在校時間を減らそうとする職員個々の意識改革や効率的な業務改善は必要です。ただし、やるべきことをやらずに帰るような中途半端な勤務は、逆に職員のストレスを生むことになるので、単に勤務時間を縮減するだけでは逆効果になることが予想されます。

(3) 子どもを理解すること、子どもが主体的に学習する環境をつくることは、とても手間がかかることです。しかし教師は、「時間がないから、子どもをよく見られない」「時間がないから、いい授業はできない」などの言い訳は絶対に言ってはいけないと思っています。だからこそ来年度は、そんなことを言わなくてもいいような教育課程を組みたいと考えます。


2 「主体的・対話的で深い学びという視点から危機管理を考える(静岡大学教職大学院 町岳 准教授)」校長研修から
(1) 概要
本来であれば、何か困ったことがあれば、自分で何とか頑張ろうとしてほしいところですが、頑張り切れないことが多いのも確かです。ならば、お互いに助け合える集団を形成し、友達に相談できる子どもにしたいものです。「主体的・対話的で深い学び」を生み出すことにより、より良い集団作りを進めたいといった趣旨の講話でした。

(2) 「主体的・対話的で深い学び」を生み出すための3つの視点
これも、講話の中で講師の方から教えていただいたことです。とても印象に残ったので、職員にも紹介しました。
い…学び合いを意味づける。(何のための学び合いか)
い…学び合いを位置づける。(その場面で学び合いを行ったのはなぜか)
な…学び合いを成り立たせる。(成り立たせるための具体的な手立てをとったか)

3 おわりに
(1) 沈黙と静寂の学校を。言葉の氾濫が学習活動の目的を不明確にすることを避けねばならない。(イエナプラン教育創始者:ペーターセン)
(2) 「黒板の前が、教師の指定席・・」といった授業は、本校では皆無と言ってよいと思っています。授業の中での主人公はあくまで子どもたちです。「教師は、どこにいるのか分からない」ぐらいでちょうどいいと考えています。