チョウチョの生態に興味津々~こんちゅうクンを講師に(3年)
2020年6月10日 12時07分 3年生の理科では、植物に集まる昆虫の様子を観察し、その生態や周辺の環境などについて学習することとなっています。前回までに桶ヶ谷沼ビジターセンターの協力も得て、トンボが住む環境を調べ、ヤゴの救出作戦なども行ってきました。今回は、磐田市竜洋昆虫自然観察公園職員である「こんちゅうクン」こと北野伸雄氏を講師に迎え、モンシロチョウの生態などについて詳しく学習しました。
北野氏は多くの写真や動画を子どもたちに見せて興味をひきます。オスとメスの違い、モンシロチョウの求婚や交尾の様子、そして卵を産み付ける様子などを時間経過とともに多くの写真で見せてくれました。「オスが寄ってきても、メスがお尻をあげているのはごめんなさいしているんだよ。」などと説明してくれると、子どもたちはおおーっと声をあげながら身を乗り出して写真を見ていました。
次に、子どもたち一人ひとりにモンシロチョウの卵をプレゼントしてくれました。飼い方も丁寧に説明してくれましたが「1回だけの説明では忘れることもあるだろうから、自分でちゃんと本などで調べるんだよ。」とのアドバイスもしてくれました。
さらにグループに一つ程度、さなぎと成虫も用意してくれました。するとさなぎの中の一つがまさに羽化した瞬間に遭遇できて、「私たちは運がいい!」と声を上げる子どももいました。
授業の中盤で、ある写真が提示されて、教室の雰囲気は一転しました。モンシロチョウの幼虫の体から小さな幼虫がいっぱいでてくるいわばグロテスクな写真でした。「これは、寄生バチの一種でモンシロチョウの幼虫に卵を産み付けたのです」と説明すると、子どもたちは「このハチは悪いね。いなくなればいいのに。」などと口々に発言します。でも、北野氏は「そうだね」とは言いません。「どれが良くてどれが悪いなんて言えないんだよ。確かにチョウチョにとってハチは悪者かもしれないけど、農家の人からするとチョウチョはキャベツを食べてしまう悪者になってしまうからね。」と言うと、「ふーん」と言いながら、子どもたちは考え込むしぐさをしました。
北野氏は昨年度に続いて、本校に来てくださるのは2度目となります。授業後、「向笠小の子どもたちは、このような自然豊かな環境の中で育っているせいなのか、他の学校の子どもと比べてもとても興味を示してくれました。話をしていてもこちらが楽しくなってくるほどでした。」と感想を話してくれました。
今日から子どもたちは愛情たっぷりに卵を観察しながら育てることでしょう。何匹が羽化するか今から楽しみです。