ちゃんと聴いてくれると楽しい~ピアサポート学習会(1回目)
2020年6月13日 12時55分 今年度は、異学年交流を学校経営の柱の一つとしています。日課表に「ファミリータイム」を週2回設定したこともその一つです。学級では見せない優しさや強さをファミリーグループの中では見せてくれるといいなと思っています。
この日(6月13日)は、今年度初めての土曜授業ということもあり、ファミリーグループの子ども同士がお互いのことを知り、より仲良くなることを目的にピアサポート学習会を全校で行いました。講師は、浜松市教育委員会教育総合支援センター勤務でカウンセラー等の資格も有する山口権治氏をお招きしました。
新型コロナウイルスと熱中症の両方に対応するため、全体会を体育館で行い、グループでの演習を各教室で行いました。
体育館で全員が集まった際に、子どもたちの緊張を少しほぐす目的で「バースデイライン」というものを行いました。これは、声を出さす、ジェスチャーだけで誕生日の早い順に並び替えるというものです。講師の山口氏が「これは競争ではなく、協力することが目的です」と話してからゲームは始まりました。どうやってジェスチャーして良いか分からず戸惑う子どももいましたが、そこは高学年が優しくフォローしていました。ゲーム後、感想を聴くと「困った時に助けてもらって嬉しかった」と話す子がいて、山口氏は「そうだね。みんなが助け合えるとみんなが嬉しい気持ちになって笑顔になる。そうすると学校がもっと幸せな場所になるよね。」と教えてくれました。さらに、山口氏は話を聴くときの3つのコツ「①笑顔 ②相手の顔を見る ③うなづきながら相づちをうつ」も教えてくれました。
その後、各教室に分かれ、ファミリーグループでの活動になりました。「ネームゲーム」「足し算トーク」「名画づくり」という3つの演習を行いましたが、最初は自分の気持ちや考えを周りの子にしゃべるのが恥ずかしいと感じていた子どもも、時間が経つにつれ、心を許し、笑顔でおしゃべりできるようになってきました。
「名画づくり」という演習は、1人ずつ講師の指示通りに画用紙に描き足していき、最後にグループで1枚の絵にするというものですが、山口氏は会の最後に、「同じように指示したのに、どうして同じ絵にならないの?」と子どもたちに投げかけました。子どもたちが「みんな考え方が違うから。」などと発言したことを受け、「そうだよ。人と違うのは間違いではなく、それを個性というんだよ。だから、人と違うってからかったり、バカにしたりするのはおかしいことなんだよ。」と話をしてくれました。
年齢の違う子ども同士で相談したり話し合ったりすることに、まだまだ慣れていない本校の子どもたちにとって、今回の学習会は多くの学びがあったようです。来週の土曜日に、もう一度、ピアサポート学習会を実施する予定です。