私たちが大事にしたかったものは・・(校長室から)
2021年2月25日 14時24分1 はじめに
感染症を恐れながらも何とか行事を開催したいと強い思いを抱き、かがやきフェスタを行いました。2部制にしたことや保護者席を椅子にしたうえに1家庭1人と限定したことなど保護者や地域の方々にはご不便をおかけしました。
かがやきフェスタを開催したいと思ったのは、もちろん、行事を通して子どもたちを鍛え育てるという意味合いもありますが、学校をこのような形で開くことで、学校の様子を知っていただくだけでなく、子どもたちの姿を通して保護者や地域の方々にも元気のおすそ分けをすることも学校の存在価値かなと感じていたからです。
「午前と午後に分かれていて、他学年の発表が見れないのが残念」「全校生徒の合唱が見られず残念」「全学年見られなくて残念でしたが、来年度は全学年でできるといいですね」と書いていただいた方も多数いました。私たちも同様の感を持っています。来年度は、これまで同様、全校一斉で開催できるといいなと思っています。
2 私たちが大事にしたかったもの
先生がシナリオを考え、子どもはその通りに台詞をしゃべるだけだとしたら、いったい誰のための、何のための学習発表会なのか分からなくなります。だからこそ、私たちは「子どもたち自身でイチから創り上げていく過程」を大事にしたいと考えました。
「あれだけの道具や衣装と、台詞を覚えたりと、生徒も先生も大変だったと思う」と書いてくださった方もいましたが、完成させていくまでに幾つもの課題を解決しなければなりませんでした。一年間の学習の中で何をテーマに行うのか、テーマが決まればどのような方法で表現するのか、一人ひとりの役割はどうするのか・・などみんなで話し合うことはいっぱいあります。何とか形ができてきて全体を通してみると10分の発表時間に収まらない、どうすればいいのかと何度もやり直してやっと発表できる段階にこぎつけます。
「コンパクトにまとまっており、見ごたえがあった」「みんな頑張っていて生き生きとした姿で立派だった」「動きがきびきびとしていて発表の流れがスムーズ」など、子どもたちの成長に感動していただいたコメントをたくさんいただきました。これらは、前述のようなクラスでの話し合いや練習の中で、自分ごととして子どもたち一人ひとりが取り組んだ成果とも言えます。
3 幾つかの課題も・・
保護者の皆様からいただいた感想を一通一通目を通す中で強く感じたことは、かがやきフェスタへの期待、ひいては学校への期待でした。この日を楽しみにしていただいた方々を前に、何とか開催できて良かったなあと心から思っています。
中でも「発表している学年の保護者が前の席というように保護者が移動できたら」「保護者席について、席を学年ごと時間で入れ替え制にしてもらえると見やすかった」といった保護者席のことや「YouTubeでの子どもたちの姿が小さすぎた、音声が聞き取りにくかった」「これをいい機会にいろいろな行事もライブ配信してもらえると助かる保護者もいると思うので続けてほしい」といった動画配信に関することでのご意見を幾つかいただきました。
しっかり見たいと願う保護者等の思いはよく分かりますし、こういった思いに応えられるようにしたいとも思います。今年度は、コロナ禍の中で、試行錯誤しながら職員だけで対応してきましたが、このような前向きなご意見をいただけるようならば、運営面でのボランティアを募集することも積極的に検討しなければとも考えました。
4 おわりに
私たちは、この一年、本校のもつ3つの強みを生かし、①子ども主体の教育 ②異学年交流の充実 ③地域とのつながりを意識した活動 に取り組んできました。学習発表会は、この一年の学校運営の集大成の場とも位置付けておりましたので、多くの御意見をいただけたことは大変うれしく思っています。「来年も楽しみです」と書いていただいた方も多数いましたが、今後ともさらなる子どもたちの成長を見せられるよう、私たちは、家庭や地域の方々と手を携えて前進したいと考えています。