子どもは誰しも親や教師に愛されたい(校長室から)
2020年10月1日 14時05分 私たちは「瞳を輝かせ 最後までやり遂げる子」を目指す子ども像として掲げています。これは、自分の意見や感情をあるがままに表現し、それでいて周りとうまく折り合いをつけられる子とでも言えるでしょうか。
このような子どもを育てるために、「子どもが育つ環境」を整えるべく、「生活リズムを整える」「場を整える」「言葉を整える」など、様々な工夫をしていることは前回ホームページの中で紹介しました。今日は、教師としての私たちが子どもたち一人ひとりにどのように接するように心がけているかを中心に書かせていただきます。子育てをするうえでも、何か参考になればと思っています。
子どもは誰しも教師に愛されたい、ほめられたいと思っています。これは、低学年に限ったことではありません。だからこそ、私たちは偏った愛情表現をすべきではないと考えています。
「偏った愛情表現」を、例を挙げて紹介すると、1つ目に「条件付きの愛情表現」が挙げられるでしょう。テストの点数のいい子だけほめる、先生の指示を聞けた子だけほめるといったほめ方や、逆に「○○しない(できない)と嫌いになるよ」といった叱り方もこれにあてはまるでしょう。2つ目に「教師が先回りして意思決定する」ことも挙げられるでしょう。これは、「あなたたちのため」「これをやっておけば・・」と前置きをして子どもに何かをさせるというものです。これだと、教師が指示をして子どもはそれに従うという形になってしまいます。
最近、「いい子症候群」という言葉があるそうです。必要以上にいい子であろうとする、自分を抑えて周囲の人の期待に過剰に応えようとすることが特徴として挙げられるそうです。先に述べたように、私たちは自分の意見や感情をあるがままに表現できる子どもに育てたいと思っていますので、この「いい子症候群」の特徴とは真逆になります。
そのために、無条件の愛情を注ぎ、子どもたち一人ひとりに本気で向き合うこと、そして寂しい思いをさせないこと、まずはここから始めるしかないかなと思っています。