教師の夏休み…(校長室から)
2020年8月11日 10時30分 夏休みももうすぐ1週間が過ぎようとしています。毎日、暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。これをご覧いただいている方全てに暑中お見舞いを申し上げます。
さて、教師の働き方については、マスコミでもいろいろ言われておりますが、そんな中でも「先生はいっぱい夏休みがあっていいね」と、未だに教師も子どもと同様に夏休みを取っているように思われている方もいるようです。
私は、若い頃から教師の夏休みは、プロ野球選手のキャンプや自主トレと似たところがあるなと思ってきました。夏休みの期間中に様々な体験を重ねた子どもたちと2学期に久しぶりに会うと、一回り成長したように感じることがよくあります。そんな時、教師である自分が成長していないと、一回り大きくなった子どもの前に堂々と立てない気がするのです。だから、子どもが学校に来ない夏休み期間は、教師としての自身を高める時期としては絶好の機会なのです。
今年は夏休みが短くなったため、全職員で集まり研修する時間は少なくなりました。夏休みに入った8月5日の午前中に、全職員で1学期の授業を反省し、2学期以降取り組むべき課題を明確にしました。先生たちからは、「教師が指示する場面をさらに厳選したい」「振り返りの時間を確保し、子ども自身が学習に関するメタ認知ができるようにしていきたい」などの意見が出されました。今後、全職員で集まれるのは、始業式前の1~2日しかありません。ここでは、2学期に向けて共通理解しておくべき事項を総ざらいすることが主な目的になります。こうした全職員で集まり研修等を行うことを「キャンプ」と見立てれば、あとはすべて「自主トレ」になります。どのように限られた時間を過ごすかはそれぞれの先生に任される部分になります。
私は、終業式の際に子どもたちには「何か一つでいいから続けてください」と投げかけてあります。「継続は力なり」の言葉通り、何かをやり遂げることで自信になると思うのです。
さらに終業式後の全職員打ち合わせの際には、「心や体をリフレッシュすることはもとより、読書等で教養を高めること、教材研究を兼ねて実際に視察することなど、自身を高める期間にしてください」と話をしました。
学校評価アンケートとして、ある保護者の方からは「働き方改革と言われていますが、先生方の気持ちのゆとりがなければ子どもたちに良い教育ができないと思います。ハード面を整えることは目に見えて分かりやすいですが、ソフト面の整備も大切だと思います」との意見をいただきました。まさにその通りだと感じました。
2学期の始業式の折には、私たちは気力・体力・知力ともに充実した状態で子どもたちの前に立ちたいと考えています。これまで、学校の方に事故や病気に関する連絡は入っていませんが、子どもたちにとっても有意義な21日間を過ごしてほしいなと心から願っています。