微力だけど無力じゃない(会礼での校長の話)
2020年2月10日 15時05分 今日は、みんなに紹介したいことが2つあります。
1つ目は、先日の始業式で、私は皆さんに「こんなことをやりたい、こんな学校にしたいというアイディアを思いついたら校長室に教えに来てください。」と投げかけました。そうしたところ、2年生の3人の女の子が実際に校長室にお話しをしに来てくれました。
「いい学校にする」ということを、他人事ではなく、自分事としてとらえてくれた3人のことを頼もしく思いました。だから私は、この3人との話し合いがとても楽しく、そして嬉しくもありました。
2つ目は、1月28日に行われた新入学児童のための体験入学でのことです。入学説明会が終わり、私は校長室で1人座っていると、教頭先生が「ちょっと聞いてください」と言いながら校長室に入ってこられたのです。何かあったのかなと思ったら、5年生の皆さんについてのことでした。
教頭先生の言葉を借りると、「私は5年生には一切指示などしていない。でも5年生のみんなは、自分がすべきことをちゃんと考えて動けていた。さらに、入学予定の子どもたちにかける声や表情が本当に優しかった。向笠小の高学年として頼もしく感じた。」というものでした。
私もこのお話を聴いてとても嬉しくなりました。5年生のみんなが心を込めてやってくれたことは、きっと入学予定の子どもたちに「向笠小学校っていい学校だな。学校も楽しそうだな。」と思ってもらえたのではないかと思います。
さて皆さんは、「微力だけど無力じゃない」という言葉を知っていますか。これは、長崎を中心に平和な世界の実現を訴えている高校生が活動を行う際の合い言葉だということです。
高校生である自分たちにもできることはあるはずだ、それは小さなこと(微力)かもしれないけど、何もできない(無力)なんてことはないという意味です。
誰かが何かをやってくれるのを期待して、その期待通りにやってくれないと、「○○が悪い」「○○のせいだ」と文句を言うのは、実に簡単です。でも、文句を言うエネルギーがあるのなら、それを「自分にできることはきっとあるはずだ」と考え行動する方に向けるほうが楽しいですよね。
皆さんは、決して無力なんかじゃありません。私が皆さんに求めるのは、行動を起こさずにぶつぶつ文句ばかり言うことじゃありませんし、誰かに指示されるのを待つだけの姿でもありません。自分ができることは何かを考えて、ほんの少しでもいいからみんなのために行動する、今日紹介したような姿です。