向笠小学校の強みは何だろう(始業式での校長挨拶)
2020年1月7日 13時06分 新年の挨拶をしたいと思います。「明けましておめでとうございます」。ここにいる全ての人にとって、良い一年になることを心から願っています。
2学期の終業式の折にみんなに宿題を出しました。「他の人にはない自分の強みを探してみる」ということでした。見つけることはできましたか?そして、穏やかな良いお正月を過ごすことができましたか?
私は、正月三が日の中で、学校に来ることがあったのですが、その時に偶然、校門の前で写真を撮っているご家族にお会いしました。聴くと、この4月に本校に入学してくる女の子がお父さん・お母さんと一緒に通学路を歩いてきたというのです。そのご家族の微笑ましい光景から、これから始まる学校生活にどれだけ希望と期待を抱いているかを知ることができましたし、私たち学校で働く者たちは、こういった思いに十分に応えられるように一層頑張らなければならないと強く感じました。
終業式の時には、「学校がさらに良くなるために、まずこの学校の強み(他の学校にはない向笠小だけの良さ)は何かというところから考えてみた」ということをお話ししました。今日は、そのことを中心にお話をしようと思います。
学校の強みの一つ目として、みんなのことを挙げたいと思います。それは、自分たちで「やろう」と決めたことは、一生懸命取り組むことです。力を抜いたり、ズルをしたりせず、ひたむきにやるべきことに向き合うことができます。持久走記録会や学習発表会、運動会等を見ていてそう感じました。このひたむきさは、他の学校にはないみんなの良さです。だから、先生たちもみんなの良さをもっと引き出すために、先生たちが何でも指示するのではなく、みんなの「やりたい」という気持ちを引き出し、その「やりたい」を実現させるための方法もみんな自身で考えるような機会をどんどん増やしていきたいと考えています。
二つ目は、この学校は市内でも子どもの数が少ない、小さな学校であるということです。大きな学校には大きな学校の良さがあるように、向笠小学校のような小さな学校には小さな学校の良さがあると思うのです。その良さの一つとして、いろいろな学年の子と仲良くなる機会がほかの学校に比べて多いということです。例えば、低学年の子は高学年の子といっぱい活動する中で、大きくなったらこんなことができるようになろうって思えるでしょう。逆に高学年の子は、低学年に格好悪いところを見せられないっていつもより頑張るかもしれないし、低学年の子が困っていたら自然と手を差し伸べる優しさが身につくということもあるでしょう。だから、これからは今まで以上にいろいろな学年の子と活動する機会を増やしていきたいと考えています。学年掲示板を見ていると、5年生の山崎瑛子さんがすばらしい提案をしたノートのコピーが貼ってありました。それは、これからの社会をつくっていく私たちは、仲間と協力して未来を作っていかなければならない、そのためにも「他の学年の子との関わりを増やす」ことが必要だというのです。具体的には、学級遊びを他の学年と合同で行うということ、さらに仲の良い人を5人以上作るというものです。どうですか?こういったことなら、今からでもできそうではありませんか?
三つ目は、この学校は地域とのつながりがとても強いということです。どの学年でも地域の作物を育てて、それを食べるという活動を行っています。この活動を行うには、地域の方々のサポートも受けています。このようなことができている学校は他にないと思います。さらに、毎日の登下校では、地域の方々が通学路に立って、みんなの安全を見守っています。だから、今後とも地域とのつながりを大切にした活動を行っていきたいと考えています。これについては、みんなにも考えてほしいことがあるのです。本校は、他の学校以上に多くの地域の方々のお世話になっていると思うのです。こうやって、お世話されるばかりでいいのでしょうか?自分たちで地域のためにできることはないでしょうか?これを難しい言葉で「地域への貢献」というのですが、貢献できそうなことを一つでも二つでも考えて取り組めるといいなと思っています。
こうやって考えていくと、向笠小は無限の可能性を秘めたすばらしい学校だと思います。皆さんも「こんなことをやりたい」「こんな学校にしたい」というアイディアを思いついたら校長室に教えに来てください。一緒にいい学校にしていきましょう。これで、始業式のお話を終わります。