友達の力をあてにするために、まず自分から(会礼での校長の話)
2019年11月19日 15時31分 本題に入る前に、先日の「かがやきフェスタ(学習発表会)」についての感想を述べてみたいと思います。一言でいうと、本当に感動しました。最初から最後まで先生たちが前に出ることなく、計画委員を中心に、子どもたちだけで進めることができました。さらに、各学年の発表が、これまで学習したことをふまえ、工夫された内容になっていました。何よりみんなの表情が実に豊かで、発表の声も大きかったです。私は皆さんの成長を感じました。
さて、ここから本題に入ります。始業式の日に、2学期に目指してほしい姿として、この先、どんなに難しいことがあっても逃げずに乗り越えてほしいという願いから「たくましさ」を挙げました。覚えているでしょうか。今日は、このことについてもう少しお話ししてみたいと思います。
「たくましさ」を身につけてほしいとお話ししましたが、正直、自分で「これ、やりたい」と思っても、そのことを最後までやり遂げるというのはなかなか大変です。甘い誘惑が次から次へとおそってきます。例えば、「テストで100点取りたい」と思って勉強を始めても、「面白いテレビ、見たいなあ」とか「ちょっとだけ、ゲームしようかな」「今日1日だけならいいかな」などという思いがふっと思い浮かびます。こういう思いに負けちゃったら「テストで100点」は遠い夢になっちゃいます。だから、そんな甘い誘惑を断ち切るよう、我慢することも大事になってきます。
まずは、自分一人で頑張れるよう、強くなることです。
でも、なかなかそういうわけにもいきません。ではどうするか。友達の力をあてにできるといいですね。
友達に自分のやり遂げたいことを打ち明けて応援してもらうこともそうでしょうし、くじけそうになった時に叱ってもらったり励ましてもらったりすることも友達の力を借りることになるでしょうね。
では、友達の力を借りるためにまず何をすべきか。自分が友達のことを大切にするということです。大切にするということは、友達に興味を持つこと、友達の気持ちを分かってあげようとすることです。これは、そんなに難しいことじゃありません。友達に会ったら挨拶する、顔が曇っていたら「どうしたの?」って声をかける、友達が何か良くないことをしていたら注意してあげる、これだけです。
実は、私も皆さんから力をもらっているのですよ。「校長先生」って声を掛けてくれたり、ニコッとして手を振ってくれたりする子もいます。朝、校門で落ち葉を掃いていると「ありがとうございます」「おつかれさまです」って一声かけてくれる子もいます。「たったこれだけ」のことって思うかもしれませんが、私にとってはこのたった一言がものすごい力になっているし、逆にみんなのためにもっと何かをしたいという気持ちもわいてきます。
いろいろなことをやり遂げる「たくましさ」を身につけるためには、自分自身が強い気持ちを持つことに加え、友達と一緒に頑張ろうとすることも必要で、そのためにはまず自分が友達のことを大切に思うことだよというお話をしました。これで、私のお話は終わりにします。