保健室から

向陽学府合同学校保健委員会を開催しました

2019年10月8日 18時52分
保健室から

 10月7日(月)岩田小学校にて、向陽学府合同学校保健委員会を開催しました。本校からは、PTA役員の15名の方が出席してくださいました。

 学府の養護教諭から「早く寝よう週間」の取り組みについての結果報告をした後、常葉大学から赤塚めぐみ先生を講師にお迎えし、「心も体も元気な子~特別支援教育の立場から~」というテーマで御講話をいただきました。大変興味深い内容でしたので御紹介します。

〇早寝早起きの大切さについて

 早寝早起きをすると、メラトニンとセロトニンというホルモンが出る。これが不足すると、イライラしたり不安になったりと、精神面でも影響がある。赤塚先生が関わったお子さんの中には、生活リズムを改善したら、落ち着いて生活できるようになったという子もいる。子どもの寝かしつけは大変だが、朝、決まった時間に起こすことで体内時計がリセットされ、夜も決まった時間に寝るリズムが作りやすくなる。

〇子どもの社会的適応能力を高める

 ルールに従うことは、一般的にすごく疲れて大変なこと。それでも我慢して生活できるのは、みんなと一緒に生活したいから。周囲との人間関係が築けていないと、誰のために我慢するの…となってしまう。

 「適応する」とは備わっている能力が実行できること。周囲の影響力は大きく、大人・家庭・学校の関わり方次第で、能力の実行が促進されたり、阻害されたりする。「ほめること」「叱ること」は伝わり方次第で、大人はほめているつもりでも、叱られたと感じる子もいる(すごく大きな声でほめられたとして、大きな声が嫌で叱られていると思い込んでしまう等)。「この子はどんな風に受け止める癖があるだろうか?」「私はどんな風に伝える癖があるだろうか?」を考えて、子どもへの伝え方を考える必要がある。

〇子どもの理解の個性を知る

 「見て分かる」「聞いて分かる」は人それぞれで、自分にとって分かりやすい伝え方が相手にも分かりやすいとは限らないことを理解する。1回言えば伝わる人、2回言ったら伝わる人、文字にしたら伝わる人、文字と絵で伝わる人、理解の個性は様々。

〇「ほめる」と「叱る」のルール

 子どもの行動を3つに分類し、ルールを事前に示すとよい。

①増やしたい行動(好ましい行動)

②減らしたい行動(好ましくない方法)

③すぐに止めるべき行動(破壊的・人を傷つける行動)

あれもこれもダメ!ではなく、②と③を見極める。子どもの存在を受容する態度でほめる・叱る、小さな努力を見逃さない、大人の尺度には当てはめないが、大人が望んでいることは常に知らせることで、伝わりやすくなる。
御出席いただきました保護者の皆様、ありがとうございました。