校長室から

校長先生ってどんな仕事してるの?(校長室から)

2020年8月28日 14時22分
保護者向けの話

 余程暇そうに見えるのだろう。子どもたちから「校長先生ってどんな仕事してるの?」と聴かれることがある。中には校長室に入ってくるなり「こんなフカフカの椅子に座れるなら、私も校長先生にでもなってもいいかな~」などと軽口をたたく子もいて楽しい。

 子どもたちにそのように言われても明確に答えることが難しい。子どもたちから見れば、朝は掃除をしているし、授業中にフラッと教室に入ってきてニコニコしてるし、昼休みは低学年の子のブランコを押してるし…とても「仕事してる」という感じには見えないとも一人納得する。
 

 子どもたちや職員の表情は、私にとってのいわば羅針盤である。表情に曇りがある、下を向いている子がいる、声が小さい・・などは、何らかのテコ入れを考えるサインでもある。校内をぶらぶらと歩き回っているのは、実はそういったものを見ているんだよ・・と言いたいところだが、そんなことを子どもたちに言っても分からないかなと思い、言葉を濁している。

 昔、先輩の校長から「なぜ、校長には校長室が与えられているのか。それは、校長には先を見越してしっかりした判断を行うために、客観的なデータをもとに一人でじっくり考えることが必要だからだ。」と言われたことがある。今年度は日々の感染症対策はもとより、そのことに付随する学校行事のあり方や人権感覚を育てる工夫、学力保障の問題等、なかなか考えることも多く、これまた楽しい。


 先日の静岡新聞に「修学旅行の見直し」と題して社説が掲載されていた。この最後の部分に「限られた時間の中で粘り強く工夫を重ね、児童生徒にとって今年ならではの一生の思い出となるような行事を目指してほしい」と書かれていた。これはまさに校長への叱咤激励とありがたく読ませていただいた。本校は、小規模校であるため感染症対策を講じやすいという利点があるし、幸い職員一人ひとりの意識と技量は高い。私が校長室で考える様々な思いを、教頭をはじめ職員が具体案にしてくれる。具体案はPTA役員や保護者の皆様にもお諮りをするつもりでいるので、忌憚のないご意見をいただきたい。

 昨日の校長会では、市教育委員会の担当者から磐田市のGIGAスクール構想に基づく施策についての説明があった。今年度中には4年以上の子ども及び教職員に、来年度の1学期中を目途に低学年の子どもにタブレット1台ずつ配備するとのことである。子どもが発表したり話し合ったりする際に大きな力になるだろうし、先生と子どもの課題のやり取りもたやすくなるだろう。もちろん、家庭と学校をつなぐことにも力を発揮するだろう。どのように授業や教育活動で活用していくかじっくりと考え、工夫を重ねたい。乞うご期待を!