校長室から

日課表の工夫 その3「補充・発展学習の時間」について

2020年5月27日 14時57分
保護者向けの話

 前回、日課表における工夫として、60分授業ファミリータイム についてご説明しました。今回は、火曜日6校時を「補充・発展学習」の時間と位置づけたことについて知っていただきたいと思っています。

1 はじめに
 子どもたちは、自身の成長を心から願っています。しかし、発達や学習内容の理解のスピードは個々に違いがあります。
 学習の理解度が早く、ある事象に興味関心をもった子どもたちは、「もっと調べてみたい、勉強してみたい」と思っても、次から次へとお膳立てされた日課をこなし、それが終わると安全上の配慮から下校をせかされ、そのうちに、いつの間にか膨らんだ学習への探究心はしぼんでしまうなどということもあるでしょう。一方で、授業だけではしっかりと理解することができず、「できるようになりたい」「分かるようになりたい」と中途半端な思いを抱きながら下校する子どももいるはずです。
 そこで、理解がゆっくりな子どもには、個別で学習する環境を用意することで、「自分にもできるんだ」という自信を生み出し、学習に向かう姿を育てたいと思います。加えて、授業だけでは物足りなさを感じている子どもには、さらなる発展的な学習の場を設け、学習欲を沸き立たせたいと思っています。
2 目的
 すべての子どもに「分かる」「できる」思いを感じてもらえるよう、個に応じた学習支援を行い、基礎学力の確実な定着を図りたいと考えています。
 加えて、授業において身に付けてきた基礎的・基本的な内容を基にして、より広げたり深めたりする発展的学習を行いたいと希望する子どもたちに対してもその場を提供することとしたいと考えています。
3 子どもの意欲を高めることについて
 年度最初に、「補充・発展学習」に関するガイダンスを子どもたちにしっかり行うことで、何のためにこういったことを行うのか、どのように行うのかをしっかりと理解させていきます。さらに、あくまで参加の可否は子ども自身の希望であり、教師が無理強いするものではないとも考えています。
 委員会やクラブと同じ時間に設定していますので、毎週必ず「補充・発展学習」ができるわけではありません。とりあえず、6月中旬ごろから、各学級担任がクラスの子どもたちの様子を見ながら順次実施していくこととなります。
4 安全上の配慮について
 下校時刻にばらつきが生じることになりますが、子ども自身が保護者に下校時刻を予め伝えておくように指導しておくこととします。予め伝えていない子どもについては、残念ながら当該日の「補充・発展学習」には参加できないこととなりますが、親に心配をかけてはいけないことを教えるのも大事な教育だと考えます。さらに、補充・発展学習を行う子どもの下校時刻は午後3時25分とし、途中でばらばらと解散することは避けるとともに、地区ごとにまとまって下校するように指導していきたいと考えています。