「相手の思いを考え、自分にできることを」4年福祉体験
2019年9月19日 14時42分 4年生では、総合的な学習の時間を使って、福祉に関する活動を行っています。本日(9月19日)は、全盲及び弱視の人の思いに触れ、自分にできることを考えるという授業を行いました。講師として、静岡県立浜松視覚特別支援学校教育支援相談課から2名の先生をお招きし、幾つかの体験を行いました。
まず、半透明のフィルムを眼鏡のようにして、弱視の人の思いを感じる体験です。1つ目に塗り絵を行いました。線が太いものと細いものの2種類のワークシートが配られ、思い思いに塗ってみました。「きれいに塗ったつもりなのに、ぐちゃぐちゃになってる」や「細い線だとどこを塗ればいいのかさっぱり分からない」などの感想が出されるとともに、「弱視の人っていつもこんな思いをしていたんだね」と相手の立場に立った感想を発表する子もいました。
2つ目に、太さや濃さの違う線をハサミで切ってみました。「切ったつもりだったのに何も切れていなかった」とか「鉛筆で書いた細い線では何にも見えない」などの感想が出されました。特別支援学校の先生も「本校でも蛍光のチョークを使ったり、太い線を書いたりして見やすくしているよ」と説明してくれました。
次に、「シミュレーションレンズ」と呼ばれる人工的に視野を狭くするレンズを使って歩くという体験を行いました。2人組になって、一人が手を添えたり、声を掛けたりしました。子どもたちはこれらの体験を通して自然に目の不自由な人がいたらどうしたら良いかを感じ取ることができたようです。
最後に、「ゴールボール」というスポーツを体験しました。このスポーツは、1チーム3名で行う対戦型のチームスポーツで、攻撃側は鈴の入ったボールを相手ゴールに向かって投球し、守備側は全身を使ってボールをセービングするというものです。子どもたちはボールから鳴る鈴の音などを頼りに楽しみました。先生からは、「このスポーツは、アイシェイドという目隠しをすることで、目が見える人も見えない人も一緒に楽しめるものです。このように、ちょっとルールを変えたり、道具を使ったりすることで、目の見えない人と一緒に楽しめることも増えますね。」と教えていただきました。
子どもたちは、これらの体験を通して、様々な感想を発表することができたとともに、実際の場面で自分なら何ができるかを考えることができたようです。