5月9日会礼での話
2022年5月9日 14時04分 今週は「ふわふわ言葉」週間です。言葉について今日はお話をします。
南太平洋ソロモン諸島には、木を伐(き)るのに何とも不思議な風習がある。
木があまりにも大きくて斧では歯が立たないと、
原住民たちは怒鳴りつけてその木を倒すのである。
特殊な能力を持った樵(きこり)たちが夜明けにそっと木に忍び寄り、
いきなり声の限りにわめき立てる。
これを三十日にわたって毎朝欠かさずに続けると、
木は次第に衰えて、ついには倒れてしまう。
怒鳴り声が木の精を殺すのだ。
原住民の話によれば、これで倒れない木はないという。
ロバート・フルガム
『人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ』
さて権現山にはみんなを見守っている木がたくさんあります。木はみんなに話しかけたり、みんなの話を聞いてうなずいたりしてくれませんが、権現山の木はこの本の話のように毎日みんなから怒鳴られたら、きっと悲しくなって倒れてしまうかもしれませんね。
では、向笠小の友達同士ではどうでしょうか?普段友達が嫌がるような「ちくちく言葉」を言っていませんか?「ちくちく言葉」を言われても友達は何も言わないかもしれません。でも、何とも思っていないと思ったら、大きな間違いです。何も言わない木も言われた言葉に傷つき、30日間で倒れてしまいます。言われた友達は、木よりももっと傷ついているのではないでしょうか?友達が倒れてしまった後に気が付いてもその時はもう遅いですよね。
友だちが頑張っているとき、つらいときに「がんばって」や「一緒にがんばろう」と「ふわふわ言葉」を言われると友達の気持ちが楽になります。
言われた言葉すぐ消えてしまうけど、言われた相手は「うれしく」もなり、「悲しく」もなり、ずっと心に残ります。お互いに気持ちの良くなる「ふわふわ言葉」を使って、明るく楽しい学校にしていきたいですね。
今週はふわふわ言葉週間です。学校生活のいろいろな場面でふわふわ言葉があふれるといいですね。権現山の木にも「ふわふわ言葉」かけてみてください。権現山の木から声は聞こえませんが、みんなの心に返事が返ってくるかもしれません。