校長室から

PTA総会 校長挨拶

2019年4月19日 11時18分
保護者向けの話

1 自己紹介
 前任の川合康智校長の退職に伴い、4月1日付けにて本校に異動となりました、佐伯泰司と申します。
 今年度は32名の1年生が入学し、全部で148名になりました。私は入学式の折に、保護者や地域の皆様に「私たち向笠小学校の教職員一同はすべての子どもたちを全力で愛し、一人一人をかけがえのない存在として大切に育てていきます」とお約束しました。この言葉に嘘偽りはありませんし、約2週間が経ちましたが、職員は皆、朝も夜もなく準備を進め、「真に子どもを大事にする教育」を実践してくれていると感じています。保護者の皆様は、今日の参観会の様子をご覧になってどのようにお感じでしょうか。この後、少しお時間をいただいて、今年度の学校経営方針等をお話しさせていただきたいと感じています。

2 校訓「誠実」に寄せた思い
 校訓とは、恒久的なものであり、学校の創立当時の新たな理念や意気を反映しているものと理解しています。 「誠実」には「まじめで嘘をいわない」「そのものに心を打ち込み、没頭してやり抜く姿」「気力が充実して、言行が一致している」といった向笠に集うものすべての基盤となる人間性を示しています。

3 学校教育目標「瞳 輝く子」に寄せた思い
 校訓が学校創立当時から続く恒久的な理念だとすれば、学校教育目標は中期的な目標と言えます。 平成23年度から、本校では学校教育目標を「瞳 輝く子」とし、子どもの姿で、学校教育の目標を示しています。
  「瞳 輝く子」に寄せられた思いとは、個が尊重される教育活動を基盤とし、主体的に学習し、生き生きと生活している姿を理想としています。

4 今年度、特に重要視したい子どもの表れとは
 始業式の折に子どもたちに「進んで」という言葉を話しました。グランドデザインに示された「かしこい子」「やさしい子」「すこやかな子」のどの項目にも自ら、進んでという思いは示されています。
 では、 なぜ「進んで」なのでしょうか。学校での活動は、映画館でポップコーンを食べながら、椅子にゆったりと座り、映画を見る楽しさとは違ます。子どもたち自身が主人公となり、主体的に参加してはじめて味わえる楽しさです。
 小学校教育においては、生涯、学んでいこうとする源となるものを子どもたちに根付かせていく必要があると考えます。私は、それこそが「楽しさ」だと考えます。学ぶことが「楽しい」、運動することが「楽しい」、人と関わることやつながることが「楽しい」ことなんだと思えれば、大きくなっても自らを伸ばそうとすることができます。 
 そこで、今年度、特に重要視したい子どもの表れとは「自主」「自治」「貢献」だと職員と共通理解を図りました。 自らを伸ばそうとする「自主」、うちのクラス、うちの学校を自分たちの手でさらに良くしていこうとする「自治」、多くの地域の方々の力を借りて学校教育が成り立っているのならば、自分たちは地域に対して何ができるだろうと考える「貢献」の3つの姿です。

5 まずは「子ども理解」
  このような子どもの表れを引き出すために、大人たちがまずやらなければならないことは「子ども理解」です。 子どもたちは日々成長し、心の中は様変わりしています。それらを日々、理解しようと努めることが教育の原点であり、子どもを理解することに完成はありません。そこで、ぜひ子どもの様子を、学級担任と日々共有を図ってほしいと思います。家庭での細かな表れを担任に伝えてほしいし、学校側からもお知らせしたいと思います。

6 最後に・・
 保護者の皆様にお願いがあります。これは入学式の折にも話したことではありますが、子どもたちに3つの力をつけてほしいと考えています。「朝早く起きる」「朝ごはんをしっかり食べる」「朝の挨拶をしっかりする」ことの3つです。早ければ早いほどいいとか、大食いにさせればいいとか、そんなことをお願いしているわけではないことはわかっていただけると思います。つまり、生活習慣をしっかり整えて、学校でしっかり活動できる素地を作ってほしいということです。さらにこのことに加えて、人とかかわる上での潤滑油にもなる「あいさつ」ができる子どもに育ててほしいと思っています。
 現在、欠席も大変少なく、元気よく挨拶する子どもたちの姿を見て、保護者の皆様のお力が大きいと強く感じています。今後とも引き続きお願いします。
 最後に、冒頭「職員は皆、よくがんばっている」と話しましたが、それでも時には保護者の皆様には不安や不満を感じさせる場面もあるかもしれません。そんなときも、子どもの成長を願う気持ちは学校も保護者も変わるものではありませんので、胸襟を開き、本音で話し合うことを通してよりよい解決・改善を図っていければと考えています。ぜひ、この1年、学校と家庭・地域の三者が「すべての子どもたちのため」に同じ方向に向かって歩んでいけるよう、お願い申し上げて挨拶とさせていただきます。