研修

読み札を考え「アートかるた」遊びをしよう(5年 図画工作)

2020年10月27日 10時31分
5年

 子どもたち一人ひとりにはタブレット端末が配布され、画面に映し出されたのは、様々な芸術作品たちです。黒板には、「作った読み札を使って、アートかるたで遊び、一人ひとりの意見を楽しもう」とめあてが書かれます。単純に芸術作品を鑑賞しようと呼びかけても子どもたちの興味関心は高まりませんが、「読み札を作り、かるたをしよう」とすれば、何か楽しいことが始まるのかなと思います。授業の着想がおもしろいなあと感じました。
 さらに、担当教師は「はなびらが 散った ひまわりたち」「あと もうすこし かざっていて ほしいなあ・・」という2枚の読み札を出し、「どちらが読み札として楽しいですか?」と投げかけます。このように投げかけることで、見たままを文章にした前者より、イメージしたものや感じたことを書いた後者の方が楽しいことを確認します。

 ここから一人の時間が始まります。子どもたちはタブレット端末を見ながら、ビビッと来る絵を見つけ、その絵から感じることを読み札として書いていきます。その間、担当教師は、どのように書いて良いか迷っている子どもに、そっと寄り添って子どものつぶやきを拾います。


 時間が経過し、担当教師は子どもたちが作った読み札を一斉に集めます。と同時に、グループに分け、「アートかるた」をグループごとに1セット配布します。担当教師は、子どもたちが作った読み札を1枚ずつ読み、子どもたちは「これだ!」と思った絵札を取ります。中には、ムンクの「叫び」の絵を見て、「リ・・リ・・リストラされた!」という読み札を作った子もいました。


 
 この遊びの真髄は、読み札と取り札が、子どもによって違うというところです。担当教師は、このことをとらえ、「同じ作品を見ても感じ方が違うね。作品を楽しむというのは、こうやってみんなで言い合った方がたのしいね。」と締めくくりました。