校長室から

向陽学府の4校が目指す児童生徒像を一つに(校長室から)

2020年10月22日 15時35分
保護者向けの話

 今年度に入ってから、来年度以降の向陽学府小中一貫教育のあり方について、4校の校長が定期的に集まり、協議を続けてきました。一定の方向性を取りまとめることができましたので、要点だけお伝えします。

 今年度まで、「つながり」をキーワードとして小中一貫教育の推進を図ってきました。教科等や行事を通して小学校間のつながりや小中学校間の交流を行ってきました。また、授業参観や乗り入れ授業を通して、教師間のつながりを深めてきました。さらに、各校では、地域とのつながりを重視した教育活動を実施しているところです。

 しかしながら、来年度以降、小・中学校で別々の教育目標を立てるのではなく、大藤小・向笠小・岩田小・向陽中の4校が目指す児童生徒像を一つにした方がその教育効果はより高くなると考えました。そこで、令和3年度以降、各校で学校教育目標を置くことをやめ、9年間をかけて目指す児童生徒像である「学府教育目標」に一本化することとしました。

令和3年度以降の学府教育目標を、「瞳を輝かせ、居がい・生きがいを感じる児童生徒」としました。

瞳を輝かせ」は、態度面を一言で示しました。具体的には向陽学府の子どもたちに身につけてほしい態度として、寛容・自立・創造の態度を掲げました。「寛容(generosity)」は、やさしさの根源ともいえるもので、互いの良さや違いを認めたうえで、相手の心を深く理解し赦そうとする態度を指しています。「自立(independence)」は、主体性の根源ともいえるもので、自分自身の考えを強く持ち、その考えを発信し行動する態度を指しています。「創造(creation)」は、自身の感情をコントロールし、仲間と粘り強く建設的な議論を行い合意形成を図ろうとする態度、学校や地域にとって自分たちが今何をなすべきか新しい価値あるものをつくりだす態度を指しており、たくましさ・こころざし・地域貢献にも通ずるものと考えています。

居がい・生きがいを感じる」は、感情面を一言で示したものです。瞳を輝かせ様々な取組を行った児童生徒に最終的に感じていてほしいことを示すこととしました。
甲斐」という言葉には、「努力した効果や、期待できるだけの値うち」という意味があります。「居がい」の中には、お互いに高め合い支え合う努力をした結果、その学級や学校における所属感を強く感じ、自分が居る値打ちがあると感じられるという意味合いを持たせています。「生きがい」の中には、個性伸長を図るとともに、自分の特性を学校や地域で役立たせることで自分が将来的に生きていく意味を見つけるといった意味合いを持たせています。