校長室から

2学期のキーワードは「たくましさ」~2学期始業式での校長の話

2019年8月27日 10時35分
子どもたちへのお話

 1学期の終業式には、私から3つの宿題を出しました。皆さんは、きちんとできましたか?私はみんなと約束したとおり、読書とウォーキングを毎日つづけることができましたよ。
 今日から2学期が始まります。学校に来る日が82日と最も長い学期になります。新しく5名の仲間も本校に入ってきました。152名でのスタートとなります。
 
 さて、1学期は、楽しく充実した学校生活を送るために、誰かの後をついていくのではなく、「進んで」取り組むことをみんなに話しました。2学期は、「進んで」やり始めたことから簡単に逃げずに最後までやり遂げる「たくましさ」を今のうちからつけてほしいと思っています。
 この先、みんなが大人になって社会を引っ張っていくころの世の中はどんなふうになっているのかと想像すると、今のうちから「たくましさ」を身につけることが必要だと考えています。今後、技術はどんどん進歩し、今ある仕事の半数近くは自動化されて人間がやる必要がなくなるだとか、逆に子どもたちの半数以上は、今は存在していない仕事に就くことになるのではないかとも言われています。さらに、日本全体の人口が少なくなる一方でお年寄りが増えるため、みんなのような働き盛りの大人の責任は今以上に大きくなるとも言われています。

 どうですか?こんなふうに言われて、みんなは大人になることが不安になりましたか?それとも楽しみになりましたか?この先、予想もつかないようなことがたくさんありそうですけど、みんなには、どんなに難しいことがあっても逃げずに乗り越えてほしい、その結果、自分の人生を楽しく充実したものにしてほしいなと願っています。だから「たくましさ」なのです。


 7月25日に行われた磐田地区小学校水泳競技大会での6年生の姿も、自らのめあてに向かって最後まであきらめないたくましいものでしたが、ここではもう一つ皆さんに紹介したいお話があります。玄関の前にある「ツリーハウス」にまつわることです。
 これは、今から15~6年前の皆さんの先輩のことになるのですが、当時、総合的な学習の一部で、上級生の子どもたちがそれぞれやりたいことを考えて下級生も含めみんなにプレゼン(発表)する、その結果「それ、やりたい」と20名以上の子どもが集まると活動ができるということをやっていたそうです。
 そこで6年生の何名かが「学校にツリーハウスを作りたい」と提案し、多くの子どもが「ぜひやりたい」と賛同したことから、そのプロジェクトは始まったそうです。最初はインターネットや本を見ながら模型を作ったり設計図を作ったりするところから始まったそうです。なかなか思うように進まず、1年目は土台の部分しかできなかったようで、そのうち親や地域の方々も何名か参加してくれて2年間かけてやっと完成したそうです。あれだけ大きなものを作る中では、今では想像もできないような苦労もあったと思いますが、自分たちで「やりたい」と言い出したことを最後まであきらめずに完成までこぎつけたところに、当時の向笠小の子どもたちの「たくましさ」を感じます。
 ではこの後、学級担任の先生と、具体的に何をどうすれば「たくましさ」は身につくのかって話し合ってみてください。これで、2学期始業式の話を終わります。