視覚障害がある方のお話を聴く(4年 総合)
2019年10月3日 12時54分 4年生は、総合的な学習の時間を使って福祉に関する活動を行っていること、9月19日には、静岡県立浜松視覚特別支援学校教育支援相談課から2名の先生をお招きし、幾つかの体験を行ったことをお知らせしました。
今日(10月3日)は、ベーチェット病で21歳の時に失明された視覚障害がある方をお招きし、日常生活を送る中で工夫されていることや考えていることなどについてお話を伺いました。
この日は、ガイドヘルパーの資格を持った方が同行しており、この方のことを「私の命を預かって仕事をしてくれる方」と紹介し、歩くときに「足元に注意してください」「段差があります」など細かく声掛けしてくれることやお弁当の説明は時計回りに「○時のところに○○があります」などの説明をしてくれたりする旨の話をしてくれました。
しかし、何でもガイドヘルパーの力を借りるのではないという次の言葉が印象的でした。「他の人と違うのは目が見えないことだけ、あとは一緒。だからこれまで、やれないことをやれないまま放っておくのでなく、何でも挑戦してきました。やればできることが分かると、そのことが喜びになり、自信にもなります。」この言葉に子どもたちは大きくうなずきながら、真剣に話を聴いていました。
次に、日常生活を送るうえでのいろいろな道具についても、実際に見せていただき、ふれさせていただきました。「カラータッチ」という洋服にあてると色を教えてくれるもの、針穴の先端に小さな隙間があり糸が通りやすくなっている針、音で時間を教えてくれる時計など様々なものを用意してくださり、子どもたちは目を輝かせながら一つ一つを手に取って見ていました。子どもたちからは、「どうやって洋服などを選んでいるのですか」「包丁は使えるのですか」「料理を食べるときにお椀の中に手を入れるなどの失敗はないのですか」など多くの質問が出されましたが、これらに対しても丁寧に明るく答えてくれました。
子どもたちへのメッセージとして、「私は、これからも人との出会いを大切に、前を向いて輝いていたいと思います。皆さんも、視覚障害がある人に出会ったら「私に何かできることありますか」などの簡単な声掛けを進んで行うようにしてください。お互いにいい気持ちになれるはずです。」との言葉を贈ってくれました。
とても前向きな生き方や考え方を目の当たりにして、子どもたちも多くを吸収することができたようでした。最後は、子どもたちみんなでガイドしながらお送りしました。