磐田市立向笠小学校

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学校経営目標

「夢を語ろう そして 一歩前へ」

 校訓「誠実」は、本校教育の歴史を貫く最高理念として位置づけられ、本校創立当時の理念や意気を反映しており、建学以来、連綿と受け継がれてきた。
「誠実」には「まじめで嘘をいわない」「そのものに心を打ち込み、没頭してやり抜く姿」「気力が充実して、言行が一致している」といった向笠に集う者全ての基盤となる人間性を示している。今後も、この校訓に込められた先達の思い・地域の願いを受け継いで、学校経営を展開していく。

(1) 向笠スピリッツ 「すべての子どもの笑顔のために」
 向笠小の教職員として、「何のために仕事を行うのか」といった明確なビジョンを持っておきたい。私たちは、子どものために仕事をしているのである。あえて「すべての」という言葉を入れたのは、一人の子どもも一人ぼっちにしないという強い思いの表れである。
 子どもたちは「やりたい」を見つけ、幾つもの課題を乗り越え、見事やり遂げたとき、きっと充実感と達成感で満ちた笑顔を見せてくれることだろう。そのような最高の笑顔のために向笠小の教職員は家庭や地域と連携しながら邁進する。

 

(2) 経営の基盤を支えるもの
 向笠小の教職員が向笠の教育を推進する上で、いつも大切にしたい「経営の基盤を支えるもの」を以下の2点にまとめた。

ア 「いのち」を大切に
① 家庭との連携を密に図り、多面的・多角的な視点で子ども理解に努める。子ども理解に完成はなく、時間のかかる地道な作業となる。しかし、本校職員は「時間がないから子ども理解ができない」などと言い訳はしない。深い子ども理解のため、決して妥協を許さない集団であり続けたい。子どもの心の強さは、「先生は私たちを受け止めてくれる、味方でいてくれる」という安心感を基盤としている。
② 他者とのかかわりやつながりを実感できる機会を多く設定することにより、自己への気づきを促し、自己を適正に評価できるように支援する。授業において、意味のある対話(学び合いを意味づける、位置づける、成り立たせる)を意図的に単元の中に組み込んでいく。行事等を作り上げる過程において自然発生的に様々な異学年集団で活動できるよう支援する。人は人とかかわってこそ「生きている」という実感を持つものである。小規模校であるが故、小回りが利いて様々な場面において様々な形態の小集団を作りやすいことを生かしたい。
③ 勤務環境改善を図り、子どもの「いのち」同様、教職員の「いのち」も大切にする。教職員が心身ともに健康であることで、子どもたちに笑顔で接することができ、このことが何より高い教育効果を生み出す。教職員一人ひとりが、この仕事に就いた頃の熱い思いを忘れずに溌溂と職務を遂行することこそ、子どもにとっての安心感を生み、モチベーションを高める。

イ 「チーム」として
① 小規模校の良さとして、教職員一人ひとりの個性と能力を発揮しやすいということも挙げられる。学校経営に貢献するために、教職員一人一人が自身の持ち味を生かし、「すべての子ども」のために全力を尽くせる教職員集団でありたい。
② 医療や関係機関との連携、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの積極的な活用により、一人ひとりの子どもにとって最適な支援のあり方を常に追求できるよう、チームとして取り組む。 

(3) 学校経営目標「夢を語ろう そして一歩前へ」に込めた思い
ア 夢を語ろう

 子どもの「やりたい」を引き出すために、まず夢を語り合える職員集団でありたい。「できない」ことが先行する議論は閉塞感しか生まれない。令和2年度、私たちはコロナ禍の中、目の前に立ちはだかる幾つもの課題を解決し夢を実現してきた。令和3年度においても、ぜひ、夢を語り合い、ともに課題を解決する教職員集団でありたい。

イ 一歩前へ
① 教師としての技量を「一歩前へ」
 「OECD国際教員指導環境調査2018」によると、日本の小中学校教員は概して「児童生徒に勉強ができると自信を持たせる」「勉強にあまり関心を示さない児童生徒に動機づけをすることができる」「児童生徒が学習の価値を見出せるよう手助けできる」など高い自己効力感をもつ割合が他国に比べ低い傾向にあると述べている。
 一年間、向笠小に集う教職員がお互いに切磋琢磨する中で、「授業力が上がった」「子どもたちのやりたいを引き出すことができた」など、教師としての自信をもてるようにしたい。
② 子どもの姿で「一歩前へ」
教育の成果は子どもの姿で語られるべきである。子ども自ら「やりたい」を見つけ、それを子どもたち自身で多様な同学年・異学年交流の機会の中で試行錯誤しながらやり遂げる姿を多く見られるようにしたい。そのような姿が多く見られた時、学校として「一歩前へ」進んだと言えよう。

 

重点目標

 分掌部会を3部制にしたのは平成22年度からであり、令和元年度までの10年間はいずれも「知」「徳」「体」の3部で構成されている。22年度当初は「豊かな心」「楽しく学習」「強い体」としていたが、翌年度からの3年間は「感性豊かな子」「学びを深める子」「健やかな子」と子どもの姿で表現している。平成26年度から「やさしい子」「かしこい子」「すこやかな子」に変更している。
 令和2年度同様、道徳・体育も含めた「学びづくり」を総括する部と、特別活動や生活指導など「仲間づくり」を総括する部の2部制とする。
 上述のとおり、本年度の取組は一定の成果を上げていることから、令和3年度は実践の方向性を大きく変えることはせず、進化・発展を目指したい。

(1) 学びづくり 「進んで学びに向かう力の育成」
ア 子ども主体の教育活動の展開

① 「環境プロジェクト」の新設
 令和2年度は、各教科や総合的な学習の時間等において、学習計画を自ら考える、グループ学習の際の役割分担や学習途上の軌道修正なども子どもたち同士で行うなどの探究的な学習の視点を重視した取組を積極的に行った。
 令和3年度は、この取組を一歩進めた形で「環境プロジェクト」を新設し、異学年で一つのテーマで話し合える機会を創出したいと考える。このことにより、「自立」「創造」の態度を育てたい。
 本プロジェクトは、平成15年度から21年度までの7年間、「トンボプロジェクト」と称し「児童の思いと教師の個性・特性を生かして学校に夢のある活動を作る」という目的のもと、総合的な学習の一部で行っていたものであり、「異学年交流の充実」「子ども主体の教育」を目指す今だからこそ、この思いを復活させたいと考える。
② 読書活動の充実
 令和2年度は、図書委員会の子どもの発案により本を借りやすくしたこと、子どもたちから読みたい本のリクエストを取ったこと、低学年用と高学年用の図書室を整備したことなど物理的環境を整えたことに加え、日課表の工夫による「読書タイム」の設定や、宿題を読書のみにする「読書デー」を設けるなどの工夫も行った結果、図書室における本の貸し出し冊数が近年の中で最高となりました。今後も、様々な環境整備を通して子どもたちの読書への関心を高めたい。 

イ 子どもも教師も一つのことにじっくり取り組める環境づくり
③ 60分(45分+15分)授業の設定
 令和2年度の取組において、週のコマ数を増やす必要がなく、子どもたちにとっても時間に追われることなく落ち着いた様子で授業に取り組むことができた。そのため令和3年度も、3年生以上の学年において60分授業を週3回位置付けていきたい。3分の1単位時間をうまく組み合わせることで、子どもの活動時間を十分に確保することがねらいである。
 さらに、日課表全体の見直しも行い、児童にとってのゆとりを見出す。具体的には昼休みを25分(5分延長)とするとともに、週1回、40分間のロング昼休みを設定する。

④ 「きわめタイム(補充・発展学習)」の時間の確保
 令和2年度同様、火曜日6校時を「きわめタイム(補充・発展学習)」の時間と位置づける。通常の授業の中で「もっと理解を深めたい」「授業の中で疑問に感じたことをさらに調べたい」などと感じた子どもを対象にし、教師は支援者としてかかわる。
複数の教師で子ども理解を深める仕組みづくり(新設)
 これまで以上に複数の教師の眼で子ども一人ひとりを理解できる体制づくりとして、2学年の子どもを2人の教員で指導する仕組みを作る。1人の学級担任だけでは見られなかった子どもの側面も、2人ならば見えることも増え、より積極的な学習指導や生徒指導を実践できると期待される。
 例えば、学習指導要領では実技教科を中心に2学年のまとまりで目標を設定しているので、こういった教科を中心に、時間割の工夫により、2人の教員が2学年の子どもを指導する体制をつくることも考えられる。


(2) 仲間づくり 「高めあう力の育成」
ア 異学年交流の機会充実
日課表の工夫による「ファミリータイム」
 令和2年度同様、週2回、午後1時25分から40分までの15分間を「ファミリータイム」として設定する。異学年で一緒に遊ぶことや行事に向けての話し合いはもとより、学級で習ったことを発表しあったり、気に入った本の紹介や読み聞かせを行ったりするなど、多様な活動が考えられる。「継続は力なり」の言葉通り、短い時間ではあるが、年間を通して実施することで、異学年の子ども同士の心のつながりは生まれる。活動方法についてさらなる検討をしたい。
子ども主体となる活動の企画・運営
 令和2年度同様、「1年生を迎える会・ファミリー出会いの会」「運動会」「ファミリーウォークラリー」「持久走記録会」「かがやきフェスタ」「縄跳び記録会」を異学年の子どもたちが互いに磨きあい高めあう機会と位置づけて教育課程に位置付ける。ただし、「ファミリーウォークラリー」をファミリーグループの出会いの場として春(5月下旬)に、「運動会」をファミリーグループでの活動の集大成の場として秋(10月下旬)に位置付けることとする。
清掃や給食の工夫
 ファミリーグループで清掃を行ったり、給食を食べたりできるよう環境設定を行う。元来、給食の残菜が市内で最も少ないなど、子どもたちの心身の安定及び成長にとって給食は欠かせないものになっているが、異学年での給食を実施することにより、これまで以上に学校生活を豊かにし、明るい社交性及び協同の精神を養う(学校給食法第2条)ことにつながると考える。令和3年度は2学期以降、ファミリー給食を実施する。

イ 子どもも教師も一つのことにじっくり取り組める環境づくり
行事の精選や業務の見直し
 上述の改善策の効果を高めるためには、教員間の話し合いを綿密に行うことが必須条件となる。現在行っているものの中で形骸化している会議や報告書等の類はないだろうか。「減らせる」「やめられる」ものを検討したうえで新たな仕組みづくりをしないと教員はさらに多忙になるばかりであり「働き方改革」を逆行するものになる。これまで私たちが行ってきたことを、前例踏襲ではなく、「子どもたちの育ちの環境づくりにとって本当に必要なことなのか」との観点から一つひとつを見直す。子どもとの時間こそ、大事にしたいものである。

 

教育課程編成上の重点事項(大切にしたい思い)

1 本校の強みを生かした学校経営を。
 令和2年度、本校が持ちうる「強み」をいかすことが、子どもたちが育つ環境整備につながると信じて実践してきた。これらの実践は、子どもたちの活動状況や保護者評価などからも、本校が進むべき方向性は正しかったと考えている。ついては、令和3年度は以下に示す「本校の強み」をさらにいかし切るための方策を検討することとした。

① 本校児童の強みを伸ばす
 概して、子どもたちは「やってみたい」「挑戦したい」というまっすぐな思いをもって教育活動に取り組む。さらに「やろう」と決めたことは力を抜かず、ひたむきにやるべきことに向き合うことができる。こういった子どもたちの良さを伸長すべく、子どもたちの「やりたい 」という気持ちを引き出し、その「やりたい」を実現させるための方法も子どもたち自身で考えるような子ども主体の教育活動を展開 していきたい。

 小規模を強みにした学校経営
 本校の児童数は、今後も140名から150名程度を推移すると思われ、市内でも小規模校の部類に含まれる。この小規模であるという環境は、いろいろな学年の子と仲良くなる機会がほかの学校に比べて多いことから、このことを本校の持つ強みととらえ、学校経営を展開していきたい。様々な異学年交流の機会 を通して、低学年は高学年をロールモデルとしてあこがれを抱きながら成長し、高学年は低学年から認められ自己肯定感を高めるとともに、思いやりを学ぶ機会にしたい。
 具体的には、異学年の子ども同士が一緒に遊ぶだけでなく、低学年の子どもが自然に高学年の子どもに相談する姿を期待したい。

 地域とのつながりがとても強いことを強みに
 どの学年でも地域の作物を育てて、それを加工して食べるという「地産地消」の活動を推進している。こうした食農学習は向笠ならではの特色ある活動である。さらに、向笠小の学区は広く、土砂災害警戒区域に指定されている箇所や交通安全上の課題を抱える箇所もある。しかし、地域の見守りボランティアの方々が積極的に活動してくれているという強みもある。一方、小中一貫教育の取組の中で、児童生徒の地域への関心度合は、小学校から中学校にかけて低下傾向にあることも指摘されている。ついては、子どもたちがさらに地域を意識し、地域の方々にお世話されるばかりでなく自分たちで地域のためにできることはないかを考え、地域のために貢献しようとする意識を育てたい。
 向笠の地には、新豊院山古墳墓群をはじめとする歴史を感じさせる様々な遺跡、桶ヶ谷沼や鶴ヶ池をはじめとする様々な自然、米やそばをはじめとする様々な農作物、何より本校には先達が整備したビオトープなど、他には類を見ない優れた教育素材が多く存在している。そこで、子どもたち自身がふるさとである向笠の地を愛する心が持てるよう、向笠の自然や地理的条件を生かした教育活動を意図的に創造していく。

2 喫緊の教育課題に対応できる学校経営を。
 新学習指導要領の本格実施となった令和2年度は、知識の習得のみならず活用を図るべく授業改善を図ってきた。さらに、外国語科・活動の授業時間数の増、プログラミング教育や道徳の教科化、評価方法が変わることなど様々な課題への対応を迫られた。これらについては、令和3年度も引き続き重要課題として取り組む必要がある。
 加えて、令和3年度はGIGAスクール構想の一環として一人一台タブレット導入も進められる。新学習指導要領には、学習の基盤となる資質能力として「言語能力」「問題発見・解決能力」に並んで「情報活用能力」が挙げられている。タブレット端末を活用し個別最適化を視野に入れたさらなる授業改善の方策を検討する必要も出てくる。
 ついては、子どもも教師も一つのことにじっくりと取り組める環境づくりを進める必要があり、柔軟な発想で積極的に「やめる・へらす・かえる」工夫・取組を推進していきたい。
 

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令和元(2019)年5月17日から384251